2010年3月31日水曜日

珈琲休憩 overdose

白砂糖ほど危ないものはない。あれは最も垣根の低い麻薬だ。

亡くなった父は、そんなことを息子の私につぶやきながら、
自分は猪口を口元に運び、ご満悦でした。
たしかに父の言葉には一理あります。
まず、彼の父、私の祖父は和菓子職人で、
その世界において「甘味は柿をもって最上とする」からです。
日本の製糖は、琉球・奄美・薩摩などをのぞけば、
江戸時代の中期から奨励され、
阿波と讃岐の特産品である「和三盆」もその頃から始まります。
ところが、御維新の文明開化につれて、
舶来の白砂糖に駆逐されてしまうのです。
その歴史を忘れたくないという想いが、父の心の片隅にあったのでしょう。





甘すぎず、上品な和三盆









それに加えて、白砂糖の甘味は、
酒や珈琲と違って幼児から年寄りまでを虜にしますし、
白砂糖は虫歯や糖尿病などを誘発する物質に数えられています。
また、白砂糖断ちをすると、禁断症状が襲うケースもあるらしい。
そもそも白砂糖は、脳内麻薬であるβ-エンドルフィンの分泌を促すもの。
β-エンドルフィンはモルヒネに比べて約6.5倍の鎮痛作用を持ち、
性行為でも分泌され、多幸感に誘うそうです。
ランナーズ・ハイもβ-エンドルフィンによるものではないか、
といわれています。
特に脳内の報酬系に分布するというから、
「頑張ったわたしに、ごほうびのスイーツ」や
「おつかれさまの缶コーヒー」は、
あながち広告コピーの方便とは言いきれません。

缶コーヒーは、日本で独自に発達した飲料ですが、
(世界に先駆けていたという説もある)
私はあてずっぽうに、
大正時代の駅弁販売で扱ったことに始まるコーヒー牛乳が、
大きく影響しているのではないかと勘ぐっています。



コーヒー牛乳の元祖は守山乳業
今も健在で、1リットル・パックの
「オーガニック珈琲」は旨い。








Let's Have a Coffee Break.


最近、レトロ雑貨の「かんぢや」で買った珈琲カップ&ソーサー。昭和40年代のノリタケです。ちょっといい感じでしょ?まだ、数セット在庫があるようなので、気になる方は、上記のリンクからどうぞ。

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