2010年3月4日木曜日

銀輪手帖

きのうは3月3日のひなまつり。
東京都内は、天気予報によれば、
今週最後の「一日じゅう晴れの日」らしい。
そこで、サイクリングをすることにしました。

目的地は渋谷区の神宮前2丁目。
原宿の東のはしっこです。
Googleマップのルート検索では、
およそ10kmの道のり。
実際は、渋谷周辺に坂が多いので、
体感12kmくらいでしょうか。
大ざっぱに言うと、
青山経由と代々木経由、
2つのルートがありますが、
私は走って気持ちがいい代々木ルートを選び、
自分なりにアレンジしました。

目的地がカフェレストラン&バーのMOKUBAZAなので、
正午に出発しても途中でランチは食べられません。
なにしろ美味しいキーマカレーが待っているのです。
とはいえ、目的はランチではなく、
MOKUBAZAのバータイム担当のMさんに、
ロシア製の中望遠レンズ「ジュピター9/85mm F2」をお届けするためでした。
 
もちろん、ピノキオブックスでは、
カメラやレンズの販売はやってません。
以前、下手の横好きでカメラをいじっていた頃に、
買ってはみたものの放置してあったレンズを
最近、写真撮影にハマったMさんに
お貸しすることになったのです。

Mさんのカメラはペンタックスのデジタル一眼レフ。
なので、ゼラチンシルバー(フィルム用)の
旧式レンズも現役で使えます。

MOKUBAZAに到着したのは午後2時ころ。
ランチタイムは午後3時までですが、
この1時間だけタバコが吸えます(笑)。
いつのまにか固く誓った禁煙が
解禁煙になっていて、情けないかぎり…
サイクリングの最中も、
激しい動悸や息切れが襲っていました。

サイクリングといえば、
フランク・パターソン Frank Pattersonという
イギリスの画家をごぞんじですか?
19世紀末から20世紀の中ごろまで、
イギリスじゅうを自転車で旅行して、
4千点にもおよぶスケッチを遺した人です。
その多くは当時のサイクリング専門誌に掲載され、
人や風土の生き生きとした描写が、人気を博しました。

 
 













現在、作品集は入手困難で、
日本では「New Cycling」という専門誌のサイトで
限定発売されています。サイトはこちら→














2冊セットで18,500円と、気軽に買える価格ではありませんが、
古本の市場やオークションにも滅多に出ない状況です。
みなさん大切に所蔵しているのでしょう。
かくいう私も、今のところピノキオブックスに出せません。
つまり「売れない本」です。
ただ、本国イギリスには公式サイトがあって、
そこでも作品集やプリント(原画の複製)を販売しています。
ざっと読むと、ワールドワイド対応らしいので、
日本にも届けてくれるみたいです。

パターソンが100年遅く生まれていたら、
スケッチではなくスナップだったのかしもれません。

下の写真は「Sightsong」というブログの方が撮ったスナップです。

 











引用元のブログはこちら、Sightsong『写真の元祖』

4 件のコメント:

  1. レンズ配達、ありがとうございました!
    Mさん早速撮ってたんですけど、何故か地味な緑色の服の柄が蛍光の緑みたく写ってました。
    このJupiter 9というレンズ特有の現象なのか、それともPBさんのJupiter 9がたまたまそうなのか、それともMさんのK10DのCCDが誤反応しただけなのか…。

    謎です。

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  2. ミッチーさん、コメントありがとうございます。

    Jupiter 9の仕様をすっかり忘れてしまったけど、
    もしかするとマルチコートじゃなくて、
    モノコートの可能性もありますね。
    でも、モノコートって黄色くなるような…
    ちょっとググってみたら、黄緑色に転ぶ例もありますね。
    親切がアダになったかも…

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  3. いや、アダというよりこういう特殊な写りしてくれるレンズ、大好きです。
    Mさんの写真はMOKUBAZAのカウンターに座っているお客さんの写真だったんで、相当暗い場所だったんですけど、欲をいえば晴天時は通常の写り、夜にこういう写りしてくれると、面白いんですけどね。

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  4. ミッチーさん

    >特殊な写りしてくれるレンズ、大好きです。

    暴れるパース、転ぶ発色、ベストがピンポイントのボケ味…
    これも写真の醍醐味ですが、写真の泥沼でもあります(笑)。
    マニア垂涎の「タンバール」とか。

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